2009年07月

2009年07月29日 21:24

supermarketfantasy 2008年12月10日発売。通算13作目となるMr.Childrenのオリジナルアルバム。全14曲収録。

 不思議なタイトルを冠するこのアルバムですが、「消費される音楽」を前向きに捉えたというメンバーの言葉通り、収録曲はどれも親しみやすいメロディー、歌詞、ポップロックなアレンジで統一されており、前作「HOME」のかなり落ち着いて穏やかなアルバムとはまた別の意味で、今までのミスチルの中でも特にとっつきやすいアルバムといえるでしょう。

 また、この「とっつきやすさ」が、「無理してとっつきやすくした」わけではなく、ごく自然な流れの中で生まれたアルバムである(と思う)のもポイントではないでしょうか。他のアーティストのプロデュースでは個人的に色々と言いたいこともある(笑)小林武史ですが、ミスチルに関しては、彼ら(というか桜井和寿)の「現在の持ち味」を上手く引き出すプロデュースに手腕をふるっていると思います。

 シングルタイトル「GIFT」「HANABI」「花の匂い」はかなりの名曲だと思うのですが、その他にも前向きな歌詞を歌う「エソラ」、力強いロックナンバー「少年」、落ち着いた中に侘び寂びを感じさせる「水上バス」などが特にオススメですね。ただ、「風と星とメビウスの輪」は壮大すぎて、シンプルなシングルバージョンのほうが好きだったかなぁ・・・^^;。

 「深海」や「BOLERO」を青春時代にリアルタイムで経験してしまっている筆者としましては、どこかギラギラした野心を見せながらも、脆くて崩れそうな作品を世に送り出していたミスチルも、年を重ねて落ち着いた大人になったんだなぁ・・・とここ最近では感じることしばし。このまま順調にこういった良作をリリースし続けてほしいな、と思いました。

2009年07月19日 22:00

kensbar2 2009年5月27日発売。平井堅のコンセプトカバーアルバム第2弾。

 2003年末に発売された第1弾同様、アコースティックな音色を基調にしたゆったりとしたカバーナンバーで構成された1枚。
 選曲は、前作よりもスタンダード色が薄れ、特に邦楽・・・というか、J-POPに分類されるアーティストのカバーに関しては今作は平井堅の個人的趣向がやや前面に出てるかな、と思います。桑田佳祐はともかく楠瀬誠志郎や浜崎あゆみの曲が彼の歌声で聴けるとは・・・。

 歌声、と書いてみて思ったのですが、このアルバムでは近年の平井堅のオリジナル曲に見られる、「感情を込めまくった濃厚な歌唱」というのがほとんど見受けられず、洋邦含めて感情をやや抑えて歌い上げているように感じました。これはバーで歌うというコンセプトを受けてのものなのかもしれませんね。淡々と、というより切々と歌い上げる今回のヴォーカル、なかなかいい感じです。

 ・・・とは言いつつ、今作のハイライトは何といっても中島みゆきの「わかれうた」。草野正宗をゲストに招いて、平井堅と二人でコラボ(デュエット?)しているわけですが、この曲だけは他の曲よりもヴォーカルに強烈な情念を感じてしまってインパクトは随一(笑)。演奏も他の曲が霞んでしまうぐらい(言い過ぎか?)の完成度の高さです。必聴!!

2009年07月11日 21:46

evangelion2 今回で第45回目となる「今週の1枚」は、先月末に劇場公開が始まった新劇場版第2作「ヱヴァンゲリヲン・破」の公開に便乗・・・したわけではありませんが(?)、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のテレビシリーズのサウンドトラック第2弾として、1996年2月16日に発売された「NEON GENESIS EVANGELION II」をご紹介。今週はちょっと趣味に走ったピックアップとなっております(笑)。

 今さら説明は不要かもしれませんが、「新世紀エヴァンゲリオン」は、1995年10月〜1996年3月までの放映当時、そして放映終了直後、劇場版として物語が完結するまでの数年間、社会現象にまで広がった、まあ一言で説明するならばSFロボットアニメ。最近ではパチンコなどで初めて知ったという方もいるかも?放映当時は筆者も高校生という多感な時期、もともとアニヲタの要素もありましたが(汗)、この「エヴァ」にもばっちりハマって、何度もビデオを見直したり、フィルムブックや考察本に手を出したり、そして主題歌CDを友達から借りてヘビーローテーションしていたりと、エヴァ一色の高校生活を送っていたことを思い出します。

 そんな個人的なことはさておき(笑)、今回の「NEON GENESIS EVANGELION II」は、テレビシリーズ用に鷺巣詩郎氏が書き下ろした3作のサウンドトラックのうちの第2作目。
 前年末にリリースされた「I」は、テレビシリーズ全26話全般に使われていた、いわゆる使用頻度の高い劇伴集だったのに対し、この「II」は、どちらかというと「ストーリーの中でピンポイントで使われていた印象に残る楽曲」を多く収録している作品集かな、といった印象のアルバム。

 特に、今回収録されている楽曲群が劇中で用いられているのは、物語中盤(9話〜16話ぐらい)の、1話完結がメインのロボットアクションが重視されていた作劇の頃。全体的にその戦闘音楽用BGMとでも言うような、生演奏を基調とした、ダイナミックな楽曲が数多く収録されています。
 例えば、「Both of you,Dance Like You Want to Win!」「MAGMADIVER」などは、その話の中の戦闘シーンでしか使われなかった1度限りの曲ということでインパクト大ですし、「She said,“Don't make others suffer for your personal hatred.”(奇跡の価値は)」「The Day Tokyo-3 Stood Still(静止した闇の中で)も含めて、アニメの各話のサブタイトル(カッコ内)のイメージを英詩に訳した(実際の意味合いは結構違いますが)楽曲タイトルが用いられていて、一度エヴァを観た人ならば、「あ、この曲あの話で使われたんだな〜」という映像の記憶とのシンクロを果たすことができるでしょう。

 また、前作「I」で収録され、その後全般にわたって使用されることになる、緊張感あふれる「ANGEL ATTACK」の別バージョン「Spending Time in Preparation」(これは後年のテレビドラマ「踊る大捜査線」でもBGMとして使われていた記憶が)や、主人公達が暮らすマンションでの何気ない日常のやり取りの時にふと流れるフレンチポップス風の「Waking up in the morning」や、後半(17話以降)の登場人物の深層心理にスポットが当たってどんどん話が暗くなっていく(苦笑)中で、自問自答のシーンなどに使用されるようになる無機質な「BORDERLINE CASE」、確か劇中でのテレビからのBGMだったかな?と記憶しているその名も「BACKGROUND MUSIC」など、軽くポップな楽曲から、何か心が重くなりそうな不協和音が奏でられるような楽曲まで、幅広く収められています。

 そんな中、個人的にオススメなのは、やり場のない想いや哀しみなどを、主旋律を奏でるストリングスで表現した「THANATOS」。最後が何か「ルパンIII世・愛のテーマ」みたいになるのも良い感じです(?)。後に旧劇場版完結作の映画主題歌として英詩が付けられ、シングル発売されているので、エヴァファンのみならずも一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。

 なお、インスト楽曲だけではなく、いわゆる「歌モノ」も数曲収録されているわけですが、中でも高橋洋子が歌うバラードナンバー「予感」は、作品世界と非常にマッチした詞が奥深い名曲。エヴァの主題歌としては代名詞的とも呼べるオープニング「残酷な天使のテーゼ」のテレビサイズバージョン、そしてスタンダードナンバーを、ボサノバ風、そしてジャングル風へと斬新にアレンジした「FLY ME TO THE MOON」もありと、単なるインスト集で終わらない、遊び心も感じさせる作品になっています。

 今作の後、「NEON GENESIS EVANGELION III」が放映終了後に発売。おそらくエヴァのサントラCDの中では「III」が最高の売り上げを残した作品だと思いますが、あの作品はマニアック中のマニアックなサントラ集という感じで、あれだけ売れたのは今思えばブーム爆発の頃だったからなのかなぁ・・・とも思います。スタンダードな「I」とマニアックな「III」に囲まれて、少々影が薄いイメージのあるこの「II」ですが、エヴァファンならば一度はチェックしておいて欲しいサントラですね。

 ・・・とまあここまで書いて、エヴァに関心のない人には「?」な内容のレビューを書いてしまったかなぁ、ということに気づきましたが、まあそれはそれ、これはこれ(笑)。筆者はまだ未見の劇場版「破」。早く時間を作って観に行きたいものです。

2009年07月08日 20:28

fumido4 2009年3月18日発売。ピアノ+ベース+ドラムスによるスリーピースバンドの一年半ぶりのリリースとなる、タイトル通りの第4作目のオリジナルアルバム。全12曲収録。

 森俊之プロデュースによる先行シングル「大切にするからね」以外の11曲は風味堂自身のプロデュース&アレンジとなる意欲的なアルバム。
 全体的な印象としては、ピアノロックの王道を突き詰めた「風味堂2」、アコギや打ち込みを注入して実験的な要素を持ち込んだ「風味堂3」、この過去二作のアルバムの良いところを上手い具合に抽出したアルバムと呼べるでしょうか。
 これぞ風味堂!といった「Hey,Boys and Girls!」に始まり、「禁煙宣言」「未確認飛行物体な少女」といったユニークな歌詞、おなじみのエロ路線(笑)「昼下がりのBallerine」、ちょっとセンチな「ウィスキーコーク」など、収録曲には今までの彼らの路線の集大成のような作品がずらり並んで、バラエティ豊かな内容になっています。

 風味堂といえば「ナキムシのうた」や、「愛してる」といったちょっとメロウな路線の曲が代表曲として認識されているとは思いますが、それだけではない彼らの歌詞、演奏ともに感じられる多面性を楽しめるアルバムだと思いました。

 そんなわけで今作も安定したレベルの作品を届けてくれた彼らですが、個人的にはデビューアルバム「風味堂」を聴いた時ほどのインパクトはさすがに感じなかったのが正直なところ。
 集大成的な作品を作り上げた今、果たして次回作はどのようなアプローチで来るのか?楽しみに待ちたいと思います。

2009年07月02日 21:16

arihuretanitijyounohuukei 2009年6月5日発売、The LOVEのヴォーカリスト、そして最近では嵐に「明日の記憶」を楽曲提供したことで少し知名度も上がった(?)平義隆のファーストソロアルバム。

 The LOVEの無期限のバンド活動休止から約半年、ソロとして再始動した平義隆の第1弾シングル「蛍川」を含めた全13曲を収録。極端にThe LOVEの時のイメージを払拭しようとか一掃しようとか、そういった意志はどうやらないようで、これらの曲達はぱっと聴いた印象ではソロでもバンドでもあまり変わらないな〜というのが正直な感想です。
 まあ確かに、The LOVEのほとんどの曲は彼自身が手がけていたわけだし、極端に変わることはないだろうなぁ、と聴く前から予想していましたが・・・。

 敢えて違う点を探すとすれば、バンド時代よりも比較的オケはおとなしく、よりアコースティック色を強め、ベースとギターの主張はかなり控えめ、といったところで線を引いている、といったところでしょうか。
 あとは、歌詞。色々な愛の形を歌っていた平氏ですが、ちょっと世間を俯瞰して見ているような「彼や彼女の物語」や、故郷の博多弁を全編に取り入れた「櫛田入りの頃に」などは新境地といってもいいかな、と思います。

 とはいえ、このアルバムで新たなファンを開拓できるかどうかと問われれば、正直「どうかな?」と思うし、「これThe LOVEの新曲だよ」と事情を知らない人に説明すればすんなりと納得されてしまいそうなアルバムではありますが、裏返せば、今までの音楽性を愛してくれているファンやリスナーの期待を裏切らない堅実な作り。地味ではありますが、良作だと思いました。

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