2014年12月3日発売、通算6作目となるスキマスイッチのオリジナルアルバム。シングル「Ah Yeah!!」「パラボラヴァ」「星のうつわ(album ver.)」を含む全10曲収録。初回生産限定盤のCDはBlu-spec CD2仕様、さらにMVやメンバーのインタビューが収録されたDVDが付属。前作「musium」からセルフカバーベスト、オールタイムベスト、そしてライブアルバム4作(!)を経て実に3年2ヶ月ぶりのオリジナルとなった本作は自らのユニット名を冠したセルフタイトル。今や彼らの代名詞と言ってもいいエネルギー溢れるアップテンポナンバー「パラボラヴァ」「Ah Yeah!!」という既出のシングル曲の他、どことなくデビュー当時の尖った部分を感じる「ゲノム」「蝶々ノコナ」、言葉遊びが楽しい小品「life×life×life」、暖かくノスタルジックな気分に浸れる「思い出クロール」、そして心の琴線に触れる純バラード「僕と傘と日曜日」「星のうつわ」…等々、デビューから現在に至るまでの彼らが紡いできた11年間のサウンドを総括し、バランス良く並べた「スキマスイッチ印の幕の内弁当」的な内容。
また、これは彼らのアルバムを聴く度に筆者がよく感じることなのですが、特に活動再開後の2009年以降の楽曲は、一聴のインパクトよりもメロディーはもとよりアレンジ自体に「飽きさせない耐性」を備えたナンバーが増え、本作もまさにその流れの延長線上にある作品。以前のレビューでも書いた記憶がありますが、デビュー初期から既に彼らの音楽性は完成の域にあり、それを枚数を重ねる毎に深化させて今日に至る、という印象を抱き続けていて、今回もそのイメージを崩さず、曲毎にタイプの違うプレイヤーを招いたり、ストリングス過剰になることもないバランスを考慮した各楽器の配置など、ポップス職人としての手腕を発揮しており、飛び抜けた代表的楽曲はない(これもここ数年の傾向)ものの、今回も聴き応えがあり、満足できるアルバムに仕上がっていました。
「musium」以降にリリースされ、前回のオールタイムベストに収録された2012〜2013年の4曲のシングルも収録するという手もあったと思いますが、それをやるとトータルタイムが70分近くの大作になってしまうこともあり、収録を見送ったのはバランス的にも正解だったと思います。2014年発表の楽曲で全て構成された本作、セルフタイトルの名に相応しい名盤でした。
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