
表題曲「君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている」は山根公路作・編曲の王道ロックナンバー。最後にシンガロングパートが用意されているなど、先日開催された武道館公演の盛り上げ楽曲として作られたような曲で、ライブ向けシングルという意味では「coconuts」や「Brand New Wing」を彷彿とさせますが、これらの曲がラテンやダンスといった変化球的だったのに対し、本作は詞も曲もあくまで直球。こういうシングルは意外と少なかったりします。90年代の全盛期のビーイングか!と思わせる(笑)長いタイトルもサビの頭のメロディーにぴったりと組み込まれて覚えやすいですね。
カップリングは田川伸治作・編曲の「ありのまま抱きしめよう」。路線的には表題曲と同じですが、ギタリストのアレンジということもあってか、ギターのアクセントが多めに用意されているなど凝った印象。こちらも良い意味でキャッチーであり、カップリング扱いですが「君が僕を〜」と一緒に両A面でもいいんじゃないかな?と思わせる風格がある曲だと感じました。
前二曲のoff vocal versionを挟んで5・6トラック目には今夏に開催されたリゾートライブツアーから神奈川県・大さん橋ホールにて披露された「君がいない夏」「太陽と花びら」のライブテイクを収録。両曲とも既にスタジオ音源化されているアコースティック・バージョンを忠実に再現した演奏で、特に驚きはないものの安定の仕上がりといったところ。
初回盤はDVD付き、通常盤はボーナストラック付きといういわゆる複数商法ですが、一種類だけ買うとしたらPV映像を観たいか、ライブ音源を聴きたいかで選択させるというのは、収録曲違い商法がスタンダード化した今日においてはまだ良心的なほうでしょうか(苦笑)。どうせなら全て収録のデラックス盤みたいなものも発売してくれれば…と思うのですが。
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