2014年5月28日発売、平井堅のコンセプト・カバーアルバム第3弾。全15曲収録。販売形態は本編CDのみの通常盤、本編CD+武道館ライブDVD付の初回生産限定盤A、本編CD+ブルーノートライブCD付の初回生産限定盤Bの三種類。本エントリーは初回生産限定盤Bのレビューとなります。
コンセプト・カバーライブ「Ken's Bar」から派生したこのシリーズ、2003年に「I」、2009年に「II」がリリースされており、本作は同ライブ15周年作品とのこと。ライブの雰囲気をCD盤に持ち込むというコンセプトは過去二作同様徹底され、SEの「Open」で幕を開け、「even if」のピアノ演奏(今回は大江千里が演奏を担当)がオープニングを飾り、中盤で箸休め的なインストを挟み、最後はSEの「Close」で幕を閉じる流れを本作も遵守。選曲も「WE'RE ALL ALONE」(ボズ・スキャッグス)、「いとしのエリー」(サザンオールスターズ)など、洋邦のスタンダード曲を中心に選曲している点も同様で(長渕剛の「順子」の選曲には少し驚きましたが)、過去のシリーズが気に入っていれば楽しめる内容だと思います。
前作、前々作と異なるところを挙げれば、セットリストの楽器編成。前半にあたるトラック3〜7の5曲は、平井堅のボーカルにそれぞれピアノ、アコースティックギター、エレクトリックギター、ベースというひとつの楽器のみで伴奏をつけるという試みがなされており、シンプルな「一対一」が展開。対して後半のトラック8以降はブラス、ストリングスも含めた大所帯のバンド編成で終始盛り上げる構成で、前半の静と後半の動のコントラストがはっきりとしている点。演奏的な面白さで言えば、ジャズ風の「Virtual Insanity」(ジャミロクワイ)、テランの要素を取り込んだ「タイミング」(Black Biscuits)が抜きんでており後半に分があるのですが、平井堅本人のオリジナル曲で見せる感情込めまくりの歌唱法から一歩引いた、「家族になろうよ」(福山雅治)のように切々と歌い上げるバラードが占める前半も抑制が効いている曲が多く、良い味が出ていると思いました。
付属のボーナスCDは「Ken's Bar BEST SONG COLLECTION -Live at Blue Note Tokyo-」。今年の2月にブルーノート東京で開催された「Ken's Bar 15th Anniversary Valentine Special!!」のライブから11曲を選曲した平井堅初のライブCDとのこと。こちらはピアノ、ギター、ウッドベース、パーカッションを従え、「楽園」「LIFE is...」「瞳をとじて」「POP STAR」といったヒット曲、当時最新シングル「告白」など、すべて彼の代表曲で構成された、ベストオブベスト的な内容。CDのアレンジにほぼ忠実な曲もありますが、R&B路線の曲をアコースティックでアレンジした「楽園」や「KISS OF LIFE」は雰囲気的にかなり好み。実は本編よりもこっちのディスクのほうが満足だったりしました(笑)。レンタルにも出回っているので、手に取るならこの「初回生産限定盤B」を強くお薦めいたします。
コンセプト・カバーライブ「Ken's Bar」から派生したこのシリーズ、2003年に「I」、2009年に「II」がリリースされており、本作は同ライブ15周年作品とのこと。ライブの雰囲気をCD盤に持ち込むというコンセプトは過去二作同様徹底され、SEの「Open」で幕を開け、「even if」のピアノ演奏(今回は大江千里が演奏を担当)がオープニングを飾り、中盤で箸休め的なインストを挟み、最後はSEの「Close」で幕を閉じる流れを本作も遵守。選曲も「WE'RE ALL ALONE」(ボズ・スキャッグス)、「いとしのエリー」(サザンオールスターズ)など、洋邦のスタンダード曲を中心に選曲している点も同様で(長渕剛の「順子」の選曲には少し驚きましたが)、過去のシリーズが気に入っていれば楽しめる内容だと思います。
前作、前々作と異なるところを挙げれば、セットリストの楽器編成。前半にあたるトラック3〜7の5曲は、平井堅のボーカルにそれぞれピアノ、アコースティックギター、エレクトリックギター、ベースというひとつの楽器のみで伴奏をつけるという試みがなされており、シンプルな「一対一」が展開。対して後半のトラック8以降はブラス、ストリングスも含めた大所帯のバンド編成で終始盛り上げる構成で、前半の静と後半の動のコントラストがはっきりとしている点。演奏的な面白さで言えば、ジャズ風の「Virtual Insanity」(ジャミロクワイ)、テランの要素を取り込んだ「タイミング」(Black Biscuits)が抜きんでており後半に分があるのですが、平井堅本人のオリジナル曲で見せる感情込めまくりの歌唱法から一歩引いた、「家族になろうよ」(福山雅治)のように切々と歌い上げるバラードが占める前半も抑制が効いている曲が多く、良い味が出ていると思いました。
付属のボーナスCDは「Ken's Bar BEST SONG COLLECTION -Live at Blue Note Tokyo-」。今年の2月にブルーノート東京で開催された「Ken's Bar 15th Anniversary Valentine Special!!」のライブから11曲を選曲した平井堅初のライブCDとのこと。こちらはピアノ、ギター、ウッドベース、パーカッションを従え、「楽園」「LIFE is...」「瞳をとじて」「POP STAR」といったヒット曲、当時最新シングル「告白」など、すべて彼の代表曲で構成された、ベストオブベスト的な内容。CDのアレンジにほぼ忠実な曲もありますが、R&B路線の曲をアコースティックでアレンジした「楽園」や「KISS OF LIFE」は雰囲気的にかなり好み。実は本編よりもこっちのディスクのほうが満足だったりしました(笑)。レンタルにも出回っているので、手に取るならこの「初回生産限定盤B」を強くお薦めいたします。
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