kobuchi 2013年9月18日発売、コブクロの小渕健太郎が彼らのレパートリーをアコースティックギターの多重録音のみで表現したギター・インストゥルメンタル集。全10曲収録。初回プレスにはキャンペーン応募券等が封入されているそうです。

 サブタイトル通り、本作品で奏でられているのはアコギのみ。原曲のアレンジを(ギターの演奏でなかったパートも含め)アコギで再現していて、多重録音とはいっても分厚く音を重ねたものではなく、バッキング、ソロなどのフレーズやリフという「伴奏部分」と、小渕、黒田のヴォーカルラインをなぞった二本の「歌部分」がすべてアコギで表現されるというのが基本パターン。伴奏部分に関しては、原曲に忠実なスタイルということもあり、テクニカルに弾きまくる!という部分は一切なく、あくまでバッキングに徹している一方、ヴォーカルラインのほうは二人の歌い回しをギターの音に宿らせたような熱のこもった弾き方が感じられるのが対比として面白かったです。

 選曲されたナンバーは、初期の名曲「風」や、ブレイク期の「Million Films」「ここにしか咲かない花」「桜」、今や彼らの看板曲となった「蕾」、そして最新シングル「ダイヤモンド」まで、シングル曲が中心のベスト・オブ・コブクロ、といったところ。特にブレイク以降はストリングスが壮大に鳴り響く曲が良くも悪くも増えてきてしまった彼らですが、そういった装飾を一切脱ぎ捨て、素の部分で勝負している本作、インストなので歌はもちろん一切ありませんが、それにより却ってメロディーの良さを再確認させられました。

 インストアルバムということで企画色が強いですが、いっそ今回のアコギの伴奏と二人の歌唱というシンプルな構成で、近年の楽曲のリメイク企画をやって欲しいかも、と思ったぐらい、良質な作品。良い意味で「聞き流す」タイプのアレンジであり、イメージとしてはカフェなどで薄く流れているような感じですかね。作業中などのBGMとしても最適な1枚だと思います。