2013年5月1日発売、ゆずの通算11枚目となるオリジナルアルバム。シングル「翔」「with you」「また明日」「REASON」、配信限定シングル「LOVE & PEACH」「イロトリドリ」に加え、昨年の提供楽曲「流れ星キラリ」のセルフカヴァーバージョンも含む全13曲収録。初回限定盤にはアートブックが付属のスペシャルパッケージ仕様。
路上から生まれたフォークデュオ、というスタイルでデビューした彼らも既に活動15年を過ぎ、そのバイオグラフィーだけを見ればすっかり中堅〜ベテランの域…といったところ。しかし作風は「フォーク」に拘ることなく、どんどん貪欲に新しい音を積極的に吸収、模索していくという、守りに入らない姿勢は相変わらず若々しいものがあります。本作は前作までの蔦谷好位置との共同プロデューサー制も継続しつつ、ヒャダインこと前山田健一、JIN、そしてゆず自身のプロデュースもありと、シングル曲も含め多彩なアプローチを試みた曲が多く収録され、音数の多い打ち込みサウンドから生バンド、弦を使用したバラード、アコギを前面に押し出した曲などなど、作品世界はジャケットや歌詞カードのイラストが象徴しているような、派手で賑やかで、でもどこかに寂寥感も感じさせるという、「なんでもアリのテーマパーク」的な印象を全体に感じました。
この「なんでもアリ」感に大貢献したのは、「砂漠のメリーゴーランド」では単独でアレンジをこなしたり、「ゼラニウム」ではピアノを弾いたり、何よりも静から動まで幅広いソングライティングを手掛ける北川悠仁の大活躍が挙げられるでしょう(インタールードの脚本を書いているのも彼か?笑)。一方、今回は共作も多いですが、彼が単独で7曲を担当したのに対し、岩沢厚治の単独作品は2曲(新曲は「灯影」のみ)。北川が斬新な曲を生み出すのに対し、彼はデビュー当時のパブリックな作風を守っているような曲が多く、古くから彼らの歌に親しんだ筆者としては、終盤で彼の曲が出てくると少しホッとするのですが(笑)、ここまで極端に作品数の割合が偏ったのは、アルバムのトータル性を考慮したのか、別の理由があるのか、とちょっと要らぬ勘繰りをしてしまいそうになるほど、二人のバランスが気になってしまいました。
アルバム1枚のトータルとして、ひと言で言えば「賑やかで楽しいアルバム」。初期のゆずの音楽性が好き、というファンにとっては違和感は否めないとは思いますが、マンネリに陥らずに突き進む「2013年型のゆず」が見られる好作品。ちなみに本編終了後、ブランクのトラック14の後、トラック15にはシークレットトラックがありますので、最後までお聴き逃しのないように(笑)。
路上から生まれたフォークデュオ、というスタイルでデビューした彼らも既に活動15年を過ぎ、そのバイオグラフィーだけを見ればすっかり中堅〜ベテランの域…といったところ。しかし作風は「フォーク」に拘ることなく、どんどん貪欲に新しい音を積極的に吸収、模索していくという、守りに入らない姿勢は相変わらず若々しいものがあります。本作は前作までの蔦谷好位置との共同プロデューサー制も継続しつつ、ヒャダインこと前山田健一、JIN、そしてゆず自身のプロデュースもありと、シングル曲も含め多彩なアプローチを試みた曲が多く収録され、音数の多い打ち込みサウンドから生バンド、弦を使用したバラード、アコギを前面に押し出した曲などなど、作品世界はジャケットや歌詞カードのイラストが象徴しているような、派手で賑やかで、でもどこかに寂寥感も感じさせるという、「なんでもアリのテーマパーク」的な印象を全体に感じました。
この「なんでもアリ」感に大貢献したのは、「砂漠のメリーゴーランド」では単独でアレンジをこなしたり、「ゼラニウム」ではピアノを弾いたり、何よりも静から動まで幅広いソングライティングを手掛ける北川悠仁の大活躍が挙げられるでしょう(インタールードの脚本を書いているのも彼か?笑)。一方、今回は共作も多いですが、彼が単独で7曲を担当したのに対し、岩沢厚治の単独作品は2曲(新曲は「灯影」のみ)。北川が斬新な曲を生み出すのに対し、彼はデビュー当時のパブリックな作風を守っているような曲が多く、古くから彼らの歌に親しんだ筆者としては、終盤で彼の曲が出てくると少しホッとするのですが(笑)、ここまで極端に作品数の割合が偏ったのは、アルバムのトータル性を考慮したのか、別の理由があるのか、とちょっと要らぬ勘繰りをしてしまいそうになるほど、二人のバランスが気になってしまいました。
アルバム1枚のトータルとして、ひと言で言えば「賑やかで楽しいアルバム」。初期のゆずの音楽性が好き、というファンにとっては違和感は否めないとは思いますが、マンネリに陥らずに突き進む「2013年型のゆず」が見られる好作品。ちなみに本編終了後、ブランクのトラック14の後、トラック15にはシークレットトラックがありますので、最後までお聴き逃しのないように(笑)。
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