
今回の企画ベスト、コンセプトは「10〜20代リスナーへ門戸を開く」ということだそうで、今回ご紹介する「STANDARDS」盤は「One more time,One more chance」「セロリ」「僕はここにいる」という三大代表曲やブレイク期のシングル「振り向かない」、CMソングとしても起用された「お家に帰ろう」、そして初期のアルバム曲をセレクトしています。
前半はヒット曲、中盤はメロウなバラード、後半はノリの良い曲、そして最後は大団円という構成で、曲調も適度に幅があり、山崎まさよし入門には適した1枚。一番新しい曲は2003年の「全部、君だった。」で、他は1996〜1998年からの選曲と、年代にかなり偏りがあるのですが、本作のコンセプトに従って、近年のアーティスティックな楽曲は収録せずに、初期のとっつきやすい楽曲を選んだということなのかもしれません。
キャリアの長さの割にベストアルバムのリリースはデビュー10周年の際の「BLUE PREIOD」(時系列順シングル集)と「OUT OF THE BLUE」(カップリング集)の2作のみで、アルバム曲を含めたベスト盤は今回が初。価格が2,000円とリーズナブルな反面、曲数が少ないのは若干物足りない気もしますが、「入門ガイド」ということで曲数を絞って山崎まさよし初心者への分かりやすい選曲にした、という点では大いに役割を果たせそうな作品です。
同発の「SOLO ACOUSTIC」盤は若干コアなファン向け、という気もしますが、この2枚を聴いて彼に興味を持った方は、いきなり最新作ではなく、本作に収録された曲が入っている初期のアルバムから順番に聴いていただき、「山崎道」(笑)へ足を進めてもらいたいですね。
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