deen47 2013年7月3日発売、DEENが去年の夏から秋にかけて行った47都道府県ツアー「DEEN PLUGLESS TOUR 2012 〜Triangle 絆 47〜」のライブの模様と、ライブ前後のドキュメンタリーを収録した映像作品。Blu-ray盤とDVD盤の二種発売ですが、映像内容は同一。Blu-ray盤は特典としてアウターケース仕様、そしてエッセイ付のフォトブックが付属しています。

 パッケージ裏を見ると「LIVE」「Music Video」「INTERVIEW」「47 TOUR EPISODE TALK」「OPENING MOVIE DIGEST」とコンテンツが分かれているような表記ですが、実際はツアー最終日の9月30日、東京・日本橋三井ホールで開催されたライブ(MCを含む)を軸に、随所にインタビューや写真で振り返る47都道府県の旅などが挿入される内容で、メニューの「PLAY ALL」で一気に観ることができます。途中で沖縄で撮影した各メンバーのソロPVのようなものも登場するなど、さながらTVプログラムのDEENスペシャルのような構成は今までの映像作品ではほとんどなかったので新鮮でした。特に各都道府県のスナップ写真を見ながらメンバーが感想を話し合うパートは面白かったです(最後の方はほとんど食の話題でしたが…笑)。

 ライブ内容については、2013年開催予定のデビュー20周年記念の武道館公演へ向けて日本全県を回って各地のファンにご挨拶、と同時にツアー中に発売されたオリジナルアルバム「マリアージュ」を引っ提げてのレコ発的な意味合いを持ったツアー、ということで、全11曲はすべて「マリアージュ」関連(c/w含む)。演奏もアルバムコンセプトに従って三人で…と思いきや、パーカッションや一部のキーボード、コーラスは同期で流しているらしく、完全に三人の演奏ではなかったのには意表を突かれました。確かにアルバムも複数の音のダビングを含めて「三人で作った」というコンセプトだったので、それを忠実に再現したわけで、生演奏では補い切れない音を流すことで演奏的なメリハリは付いていたもののの、本当の意味での「三人だけ」という点においてはちょっと違うのではないか、とは思いますが、演奏的にはどの曲も良いテイクが多く、特に「心から君が好き〜マリアージュ〜」はライブで聴くと化ける曲だと改めて実感。あと、「このまま君だけを奪い去りたい」は本作のバージョンが近年の中では一番ヴォーカルが安定して聴けるなぁ、という感想を抱きました。

 なお、付属のフォトブックは、池森秀一が撮影した各都道府県の空の写真の掲載+各写真に対するエッセイが綴られた全32頁のフルカラー仕様。いつものようにライブ写真がほとんどかと思っていたのですが今回はエッセイメインで、これが結構読み応えのある内容でした。相変わらず彼らの映像作品は収録時間の割に高く(今回は100分で約6,500円/5,500円)、コアなファン向けの価格設定な点は否めないのですが、こういう特典を付けてくれれば納得のお値段かな、と思ったりしました(笑)。