DEENのライブツアー「LIVE JOY Break17〜Road to 武道館〜」。
 本日、そのファイナル公演が行われた、お台場ZEPP TOKYOに参戦してきました。
 鉄は熱いうちに打て!という諺の通り(?)、ライブ鑑賞後の余韻が残る今、筆者にしては珍しく(苦笑)速攻でライブレポートを書き上げました。
 全公演終了後なのでネタバレ全開です。「続きを読む」からご閲覧くださいませ。
DEEN LIVE JOY Break17〜Road to 武道館〜
2013年2月11日 ZEPP TOKYO


 20周年記念の日本武道館公演を控えたDEENの全国ライブハウスツアーもこの日が最終日。
 最近ではZEPP TOKYOで千秋楽を迎えることが多くなり、なかなかチケットも取れずにいたのですが、今回は運良く二階席のチケットをゲット。
 迎えた当日、最寄駅で20分近く電車が来ないというアクシデントに見舞われたものの(汗)、なんとか電車を乗り継いでお台場に開演時間ギリギリで到着。
 一階席はもちろん満員、二階席も立ち見がいるほどの満員御礼のようでした。さすがファイナル。
 開演時刻の15時半(DEENのファイナルは開始が早いのです)、ほぼ定刻通りにBGMが消え、客電が落ちて、ライブがスタート。


1.僕の未来
 オープニングは意表をついて(?)「Classics Three」のカップリング曲からスタート。
 ツアーで披露されたのは5年前、ライブタイトルが今回と同じだったBreak12以来でしょうか。その時は確か池森さんはギターを抱えて歌っていたのですが、本公演ではスタンドマイクのみでした。5年前と同じく「武道館公演目前の楽曲」ということで選ばれたのかも?
 ちなみに今回のステージセットは舞台中央にここ数年使われ続けている「D」のロゴの幕のみのシンプルなものでした。

2.GRAVITY
 3rdアルバム「The DAY」収録曲。
 いきなり2曲目から超レア曲!確かBreak3で披露してから一度も演奏されていない曲では?レア曲満載だったBreak15を彷彿とさせる立ち上がりに鼓動が高まりました(笑)
 原曲アレンジでキー下げ仕様。元々イントロがない曲なので、田川巨匠が最初に「ギャーン」とギターでコードを弾いてタイミングを合わせてからの演奏スタートでした。池森さんが平歌では囁くように歌っていたのが印象的。あと、この曲ってどことなく「君さえいれば」を連想させますね。ピアノの印象的なリフの後でギターが入るところとか。照明は情熱的な真っ赤な色!でした。
 この曲の後で確か、「LIVE JOY FINALへようこそ!」みたいな挨拶があったと思います。

3.このまま君だけを奪い去りたい
 ご存知、デビューシングル。
 いつも通りのキー下げ原曲アレンジ。池森さんの「う〜ばい〜さり〜た〜い〜♪」も近年よく見られる粘り仕様。この曲は本当に超定番すぎて他に書くことがないですなぁ…(汗)。

4.LOVE FOREVER
 シングル曲。ライブでのフルサイズ演奏はBreak14(アコースティック)以来でしたが、今回はピアノの導入で始まる原曲アレンジでの披露だったので…そうなるとBreak4以来でしょうか?
 この曲や「Teenage dream」あたりの、「代表曲ではない中堅どころのヒット曲」ってDEENのライブではほとんど演奏されないので、今回のライブでこの曲が演奏されたのは待ってました!といった感じ。Aメロ入り直前で山根さんがミスったように聴こえたのは筆者だけでしょうか(汗)。

5.哀しみの向こう側
 メンバー、サポートの紹介を軽く挟んで、「今回のツアーは楽曲リクエストを募ってそれを反映された形」ということが明かされました。そしてファン人気の高いこの曲をバンドアレンジで。
 2011年の武道館公演でも同形態で披露されたので、特に珍しいとか懐かしいということはなかったです(←おい)。余談ですが、この曲から受ける個人的なイメージカラーは「水色」(多分「Ballads in Blue」に収録されたからだと思う)なのですが、この曲は照明も青っぽかったですね。

6.明日へ続く道
 「DEEN PERFECT SINGLES+」収録曲。本作発売後のツアーBreak13で演奏されて以来の選曲だと思います。
 この曲もレア曲なので、リクエストが多かったのだと思いますが、「Road to 武道館」という今回のライブタイトルにもピッタリと合った曲。原曲アレンジでした。
 ここで照明が暗転。

7.愛があるから(Acoustic)
 4thアルバム「'need love」収録曲でこれまた久々(Break5以来?)の演奏。
 演奏前に「ここからアコースティックコーナーです」みたいなことは言わずに、「学生時代のニックネームのやり取り」みたいな会話からスタートして、CD通りの池森さんの「よろしくね。」で演奏が始まる、CDを再現したバージョンでした。なんでも、例の会話は当時のレコーディングでディレクターが「面白いから録音させて」と言って録音したものだったそうです。ちなみに池森さんは学生時代一時期「イケシュー」と呼ばれていたそうです(笑)。
 演奏は歌+ツインのアコギ。山根さんのバッキングに田川巨匠が印象的なリフを絡める感じの演奏で、ベースや弦楽器隊までいたCDとは異なるアレンジでした。

 ここでDEEN恒例、長いMCタイム(笑)。
 とは言っても、この日は結構手短に三人の会話のリレーがスムーズに進んで、2011年の武道館の時のような「すげ〜長いMC」とは感じませんでした(笑)。三人ともそれぞれ、今回のツアーを振り返った発言をされていたような。
 …そして、本ツアーで導入された、「写メタイム」に突入。5分間ぐらいの時間だけ、携帯のカメラで自由に撮影オッケーという画期的な(?)試みがなされていましたので、記念に(笑)私も撮影しました。

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 二階席から最大望遠での撮影(ガラケーのカメラなので画素の粗さはお察しください)

 さすがにファイナルまでの場数を踏んでいるということもあって、撮られる方も慣れたものなのか、「シャッターは焚かないほうがいいですよ」とか、「まだまだガラケーの方が沢山いらっしゃいますね」とか、ステージ上からメンバーがコメントしていました(笑)。
 あと、池森さんが「すいません、望遠レンズで撮影するのやめてもらえますか?…と思ったら(撮影で入った)カメラマンさんでした」という一幕があったのですが、あれは素で言ったのかボケ発言だったのか…?^^;

 MCでは撮影繋がりで、本日の公演は「BSジャパン」で3月11日の午後11時からの「ミュージックトラベル」という音楽番組で放送されるそうで、撮影用のVTRが入っていることが紹介されていました。…ということは今回のツアーはDVDとしてはリリースされないんでしょうかね?(大阪で急遽VTR撮影があったそうですが)

8.遠い空で(Acoustic)
 シングル曲。15周年の武道館でのメドレー以来の披露でしょうか。
 キーはClassicsでのリメイク版同様かなり下がっていました。これも歌+ツインアコギ。こちらは巨匠のストロークに山根さんがリフを入れていくアレンジのようでしたが、山根さんのギターがあまり聴こえなかった(汗)。

 ここで暗転。
 いつもは繋ぎのSEが入るのですが、なぜか無音のまま暗闇でゴソゴソと転換が進むステージ(笑)。やがて照明と共に音楽が鳴り出したので、何か段取りのトラブル?!と思いきや、そんなことはなかったようで。SEではなく、次に続く田川巨匠のソロステージのイントロだったようです。

9.Twilight In Town(田川ソロ)
 本ツアーのために書き下ろされたという新曲。
 「IT'S AMAZING!!」や「PLANET EARTH」のような熱いハードロック!…とは対極の、ムーディーで雰囲気重視なミディアムナンバー。ステージをひとり悠々と闊歩しながらギターソロを奏でていく巨匠。ゆったりとしたソロ曲でした。

 ここで山根さん&田川巨匠のMC。「30分にも及ぶDEENロックメドレー」という掛け声と共に後半戦がスタート。

10.瞳そらさないで
11.君さえいれば
12.ひとりじゃない
13.Burning my soul
(「JUST ONE」c/w)
14.Brand New Wing
15.'need love
(12thアルバム「Graduation」収録曲)
16.Soul inspiration(4thアルバム「'need love」収録曲)

 前半は代表曲、後半はライブ向けの盛り上げ曲で構成された怒涛のメドレー。すべて原曲アレンジで、「君さえいれば」や「ひとりじゃない」の原曲バージョンはかなり久々ではないでしょうか(だいたい演奏される時はキセキ準拠なので)。
 各楽曲、1コーラス+間奏+最後のサビ、といった編成だったと思います。「ひとりじゃない」はフルでやっていましたね。山根さんは曲によってはショルダーキーボードでの演奏でした。「Burning my soul」では間奏の変なダンスがまたまた登場。田川巨匠のジャンプ力は群を抜いていました(笑)。そして「Brand New Wing」の振付よりも「'need love」の振付のほうがやってる人が多かったです^^;。
 ラストの「Soul inspiration」は10周年前後に結構演奏されていましたが、最近はご無沙汰だったので聴けて嬉しかったです。欲を言えば、この曲はフルで聴きたかったかも。

17.言葉で伝えたくて
 NTT東日本の電報ソングとして去年の秋にオンエアされていた未リリース曲。3月13日発売の20周年ベストアルバム「DEENAGE MEMORY」に収録されるそうです。
 今回のツアーの目玉ともいえるこのナンバー、「心から君が好き」に続くブライダルソング的なイメージの曲ですが、こちらは力強く歌い上げるロッカバラード調でヒット性のある曲だと思いました。ちなみにこの曲の時だけ会場の天井にあるミラーボールが回転、フロア全体がボールの照明でキラキラしていました。

18.未来のmemories
 通常の公演では「言葉で〜」で本編終了だったそうですが、この日はファイナルということもあり、スペシャルゲストとして宇徳敬子さんが登場!白のロングドレスで登場の宇徳さん、相変わらずお美しかったです(笑)。
 去年12月の宇徳さんのライブにDEENがゲスト出演したのと今回は逆のパターン。歌うのはB.B.クィーンズの再結成アルバムでコラボレーションしたデュエットソング。池森さん、宇徳さん共に真正面を向いての熱唱でした。ちなみにB.B.クィーンズの活動は宇徳さん曰く「ひとまず終了」だそうです。

 17時30分頃、本編終了。
 そしてもちろん、アンコール突入。アンコール名物の「上海ロックスター」の影ナレから始まるいつも通りの展開でした(笑)。

19.ロンリーウルフ〜上海ロックスター Episode 3〜(9thアルバム「DEEN NEXT STAGE」収録曲)
20.上海ロックスター8thアルバム「Diamonds」収録曲)
21.LOVERS CONCERTO〜上海ロックスター Episode 2〜(12thアルバム「Graduation」収録曲)
 上海ロックスターの持ち歌3曲をメドレーで一気に演奏。前回のBreak16での「LOVERS CONCERTO」はまさかのカラオケライブでしたが、今回は生演奏。この曲での一階席のお客さんのフリがバッチリ揃っていて圧巻でした(笑)。間奏のバイオリンソロはギターソロに変更。そういえば、アンコールからロックスター以外のメンバーがツアーグッズのTシャツを着用していたような。

22.ハリネズミのジレンマ
 最新アルバム「マリアージュ」から。
 三人にこだわって作られた原曲とは異なり、バンドアレンジになって明るい(というか若い?)印象に変わっていました。聴きやすさならこっちのほうが良いですね。

23.Smile Blue
 アンコールラストは、「たくさんの幸せが訪れますように」(みたいなことを池森さんが言っていたような)ということで、「Classics Four」の表題曲でシメ。
 この曲は15周年直前の「47都道府県ツアー」のテーマソング。20周年に向けての武道館に向かう道、ということで、この位置での演奏でしょうか。基本的にDEENのライブのシメはバラードが多いので、軽やかなアップテンポで幕、という展開は新鮮でした。

 「言葉で伝えたくて」のインストをBGMに、サポートメンバー宮野さん、HIDEさんの紹介、そして田川巨匠のピック投げ、山根さんの「ヤマネッチコール」、ついでに池森さんのピアノ演奏による山根さんの「最後の雨」(by中西保志)のサビ熱唱というサプライズも挟み(笑)、最後に池森さんによる「DEEN's ALL STAFFに拍手!」という一連の流れをもってアンコール終了。
 客電もうっすらとつき始めたのですが、もちろんお客さんの帰る気配は一切なく、ダブルアンコールを求める声に応えて、やはり出てきてくれました。

 まずは今後についてのMCを少々。20周年記念の日本武道館公演は秋の「週末にやりたい」そうで、まだ詳細は決まっていないようです(苦笑)。そして武道館公演に向けて、制作活動に入るとのこと。おそらく「DEENAGE MEMORY」の後にもリリースが控えているのではないでしょうか。

24.いくつものありがとう
 サポートメンバーも出てきて最後に何をやるのかな、と思ったら、6thアルバム「UTOPIA」からの選曲でした。最後の最後でこれまた久々のレア曲、しかも筆者お気に入りの「UTOPIA」でフィニッシュとは…もうお腹いっぱいです(笑)。
 原曲アレンジ(キーは下がっていました)で、最後のラララ〜の部分は結構長めにお客さんに振って合唱、という、まさにライブツアー最終公演を締めくくるのに相応しい曲でしたね。

 「これから10年20年先も頑張ります!」というメンバーからのありがとうの挨拶。BGMは「永遠の明日」のバラードバージョンのインストでした。Break17も全公演無事に終了、メンバーやスタッフの皆様、お疲れ様でした。


 終演は18時15分ぐらい。3時間弱でしたが今回は「濃厚なライブ」といった印象でした。
 池森さんの喉もいつものツアー通り、中盤からかなり温まってきて、ロックメドレーでは力強い声が聴けました。「BEING LEGEND」の時より遥かに声の通りも良かったです。田川巨匠のギタープレイ、山根さんの面白さ(笑)も相変わらず絶好調のファイナルでした。

 今回はアルバムを引っ提げてのツアーではなく、リクエストをセットリストに反映させた、とのことですが、超定番曲は「このまま〜」「瞳〜」「ひとりじゃない」ぐらいにとどめ、「LOVE FOREVER」「遠い空で」「君さえいれば」「Smile Blue」といった中堅どころのポジションにあるシングルや「僕の未来」「GRAVITY」「明日へ続く道」「愛があるから」などのレア曲にバランスを傾けた構成で、個人的に最高の内容のライブだったBreak15(のカウントダウンライブ)に次ぐ「これが聴きたかった!」的な選曲で満足しております。
 ライトリスナー向けに何がなんでもヒット曲重視!という選曲傾向がBreak9ぐらいから始まっていたような気がしていて、正直2000年代後半のDEENのツアーのセットリストは食傷気味だったのですが、Break15、16(最新アルバム中心)、そして17と、「コアなファンが行きたくなる」ようなライブ構成に戻ってきた感があるのは嬉しいですね。まあ、秋の武道館はヒット曲満載になるでしょうが、それは「20周年記念ライブ」ということで、思いきり楽しみたいと思います。なので、早めに日程を明かしてください(笑)。

 ちょうど来月の今頃はDEENが二十歳の誕生日を迎える頃。その直後にリリースのベスト「DEENAGE MEMORY」、そしてライブDVD「DEEN LIVE HISTORY〜20th ANNIVERSARY〜」の発売日を指折り数えて楽しみに待とうと思います。
 長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。