
DISC1は「BEST LIVE」。1992年から1995年までに行われた6本のライブツアーから、1、3〜5本目のライブツアーの映像を抜粋した全21曲。収録されたのはツアー当時最新のシングル曲「わがままに抱き合えたなら」までの全シングル曲+各アルバム曲。2010年春に発売の公認ベストアルバム「LEGENDS」の特典DVDでもライブ映像は何曲か観ることは出来たので何となく彼らのライブのイメージは掴めていたのですが、生演奏の迫力はCD音源と比べるとやはり段違い。アルバム曲はアップテンポな曲が多く選ばれており、ロックバンドとしてのT-BOLANが強調されている映像が多いと感じました。森友嵐士の長めのMCも収録され、複数のライブからのセレクトではありますが、曲目の流れ的にもひとつのライブ公演として観ることができる編集になっていると思います。極力ライブを行わず、スタジオワークが中心だった他のビーイング系のアーティストと異なり、積極的にライブ活動を行っていた彼らなだけはあり、各々のソロパートなども見栄えのする作品としてまとめられていました。
DISC2は「BEST CLIPS」。デビューシングル「悲しみが痛いよ」から、実質上のラストシングル「Be Myself」までの全シングル曲のPVに加え、「Lookin' for the eighth color of the rainbow」「マリア〜Acoustic Version〜」のPVを収録した全18曲。基本的にはフルサイズPVですが、1993年の作品に関しては5曲中4曲がTVオンエア・サイズで簡略化。WANDSもDEENもそうですし1993年のビーイングは如何にPVを真面目に作る気がなかったのがよく分かります(苦笑)。さて、全体的なPVの印象ですが、特にこれは映像的に凝っているな、と思ったのは「SHAKE IT」ぐらいで、基本的にはメンバーによるバンド演奏シーンがメイン。ライブ映像と比べると演奏の迫力という点で物足りないのは仕方のないところですが、動くT-BOLANメンバーを堪能できるという点では一見の価値あり、かも。
今年の6月に12年ぶりの再結成を発表し、秋から「BEING LEGEND LIVE TOUR 2012」と称してビーイング系(現・元含む)アーティストと全国を回るT-BOLAN。おそらく本作の中から披露される曲がメインでしょうから、彼らの歩みの復習&ライブの予習にもうってつけのDVD作品だと思います。しかし、WANDSといいT-BOLANといい、これだけ掘り出し物の映像が残っているんだったら、FIELD OF VIEWやDEENの未発表ライブツアーの映像も何かの機会に単品で販売してもらいたいと思ってしまいますね(笑)。
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