
本格的なインストナンバー「マカロニ・イタリアン」で幕を開ける本作、2曲目以降は歌謡曲風だったり、AOR的だったり、ソウルナンバーだったり、軽快な大人のポップスだったりと、ワールドワイドでいつも通りのCKB、という感じ(笑)。これは悪い意味ではなく、キャリアのあるバンドで確固たる個性を築いた彼らの作風はそうそう変わるものではないし、ファンの期待を裏切らない、という意味では盤石の出来ではないでしょうか。曲と曲との間に配置された「eye catch」(インタールードのようなもの)も箸休め的で面白く、聴き手を飽きさせない工夫もさすが。
歌詞の世界もご当地の名所が随所に散りばめられたり、歌詞に勝新太郎が出てきたりと、横山剣節が相変わらず炸裂しているわけですが、「SOULMATE」や「おにいちゃん」で描かれるようなテーマが筆者は好きですね。なお、シングル曲が4曲収録されていますが、「いっぱい いっぱい」と「そんなこと言わないで」の繋ぎには笑わせていただきました(笑)。
かつての「タイガー&ドラゴン」のようなライトリスナーの心を掴むインパクトの強い曲、というのは残念ながら本作には見受けられないのですが、従来のCKBのファン層にとっては安心して聴くことのできる一枚。そういえば本作はオリジナルアルバムでは初めての真冬(2月)リリース。いつもは6〜8月あたりにオリジナルが出るので、「CKB=夏」のイメージが何となくあったのですが、冬に出してもCKBはCKBのままでイイネ!ということで。
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