musumebluray 2011年12月21日発売。モーニング娘。のシングルPV全48曲を2枚組のBlu-rayディスクに収めた映像作品集。同じハロプロ所属のBerryz工房、℃-ute、真野恵里菜、スマイレージの全シングルPV集も同時発売。

 Blu-rayでは初のPV集になるそうですが、本作に収録されている映像はすべて既に商品化された映像ということ。パッケージも至ってシンプル、そして映像特典などの付加価値部分もないので、娘。の歴史を楽曲のみから純粋に追える内容になっています。ちなみに筆者は初期の彼女らのPV集は持っているのですが、今回一気に全シングルをまとめたPV集がリリースされるということで買ってしまったクチです(笑)。案外、本作は私のようなライト層を狙ったコンセプトなのかもしれません。

 やはり個人的に思い入れ…というか、印象の強い時期は、毎週「ASAYAN」を観ていただけのことはあり(笑)、デビューから安倍なつみと後藤真希が同時に所属していた頃、つまりDISC1の中盤あたりぐらいまでの曲ですね。大ブレイク作「LOVEマシーン」をはじめ、歴代のヒット曲のPVは今観てもパワー溢れる作りになっていると思います(まあ私が一番好きなPVは「ふるさと」なんですが)。いわゆる全盛期メンバーが徐々に離脱して行き、DISC2も半ばを過ぎた頃には、まったく別グループになってしまった…と思えるぐらいの顔ぶれの変わり様。この頃になると高橋愛と田中れいなをメインに据えた新世代、という印象になります。DISC2後半の曲は知らない曲ばかり&新メンバーは顔の区別がつかないというのが正直な感想なのですが(苦笑)、今は今でかわいい子も多いし魅力的ではあります。ただし、曲はさすがにつんく一人が手掛けていることもあり、バリエーションに乏しいという点は否めないとは感じましたが…。

 あと、彼女達に限らず、いわゆるアイドルの楽曲のPVにおける視覚的効果は絶大ですね。CDだけではどのパートを誰が歌っているかなどはほとんど聞き分けられないのですが、PVを鑑賞することでパート割を知ることができたり、時系列順で観ることでメンバーの成長を追って確認することができたり、と、イメージビデオに近いバンド系のPVに見慣れた目には新鮮に映りました。昔からシングルCDだけではなくてシングルDVDも別々にリリースしていた娘。ですが、確かに映像における需要度は高いのだな、と改めて思いました。

 難点を挙げるとしたら、曲によって結構画角が変わる(4:3だったり、圧縮16:9だったり)あたりで見づらい部分があるということでしょうか。まあそれでも定価5,000円(実際はもっと割引で購入)のBlu-rayで48曲収録というのはその難点を補って余りあるもの。ライトリスナーとしてはなかなかお買い得な作品でした。