
1999年末に解散した後にいわゆる「ビースタ」等のレコード会社主導のベストアルバムがリリースされたT-BOLANですが、今回はヴォーカル・森友嵐士の活動再開シングル(レコード会社は別)との同時発売、さらに連動特典もありと、久々のオフィシャルな匂いのするリリース作品にして、ベストアルバムとしてもようやく決定盤がリリースされたといった感じの内容となっています。
CD2枚組のうちDisc1はシングルコレクション。大ヒットした「離したくはない」「Bye For Now」のような心に沁みるバラードから、「刹那さを消せやしない」「マリア」といった、切ないアップテンポナンバーまで、シングルタイトルとしての魅力に溢れた15曲を収録。なぜかオリジナルシングルでは唯一「JUST ILLUSION」が相変わらず外されているのが不憫ではありますが…(汗)この曲、そしてリミックスシングル以外の全シングル曲がこの1枚で聴けるというのは非常に美味しいです。
Disc2はアルバム曲やシングルのカップリングから選ばれた「隠れた名曲集」。いわゆる裏ベスト的な内容で、ライトリスナーがより深くT-BOLANに触れてもらうにはうってつけの選曲だと思います。コアなファンには未発表曲「満月の夜」が一番の聴きどころでしょう。森友嵐士のヴォーカルが他の曲よりも妙に甘いので、どの時期に録音された曲かはちょっと分かりかねるのですが、メロウな佳曲だと思いました。
そして、DVDはT-BOLANの結成秘話から解散に至るまでのタイムラインを当時のPVやライブ映像を織り交ぜつつ辿っていく「T-BOLAN History of 1991-1999」。当時のビーイングの方針だったのか、映像作品というものがほとんど存在しない彼らですが、「ライブだけのDVDも出して欲しかったなぁ…」と本作品のライブシーンを見る度に感じてしまうのが正直なところ。今回のベストの中ではこのDVDが一番存在価値が高いような気がします。
非公認アルバムと比べると値段的にはやや高いですが、リマスタリングもされているし、これからT-BOLANを聴いてみたいという方には間違いなくこのベストがお奨めですね。
コメント
コメント一覧
売り上げも他のシングル曲に比べて宜しくなかったことから、収録されなかったかもしれ
ないですね。でも、自分はこの壮大感のあるロック色がツボで、結構好きな曲だったか
ら、売り上げとかそんなのにこだわらず、収録して欲しかったので残念ですね。T-BOLAN
って、1曲1曲は確かにいいんだけど、結構バラード曲が多く、やや似たりよったりの印象
も受けることがあるんで、このような曲も収録した方が、アルバムのバラエティ面でも幅
が広がって、面白いと思うんですけどね。(実際、もう一つの異色ナンバーである「SHAKE
IT」は、ちゃんと収録されていますし。)
「満月の夜」は、「夏の終わりに」シリーズに収録されそうな曲だなあと言う印象でし
たが、本当に収録時期はいつ頃だったんでしょうねえ。
DVDは、PVあり、ライブ映像あり、貴重なインタビュー映像もありで、とても見ごたえ
がありましたよね!特に、ライブ映像は、思っていた以上にカッコ良かったので、最高で
した!個人的には、「My life is My way」がベスト映像ですね!森友さんがカメラを持
ったままシャウトする姿や、青木さんの激しいドラムソロは、思わず見入ってしまいま
す。それだけに、僕もSASAさんと同様で、各ライブツアーを取り扱った映像作品も出して
欲しかったですね。(T-BOLANの映像は、これと解散時に出たDVD(ビデオ)しかないので
・・・。)いつの日か、ライブ映像作品のリリースしてくれることを切望かも。
「JUST ILLUSION」…数あるベストの中でここまで無視されるのは何故なんでしょうね。作詞が非ビーイングの益戸育江さんで契約上の問題が?とかあるのかもしれませんが…。確かにこのマイナー調のロックナンバーはT-BOLANのシングルでは異色でしたね。「SHAKE IT」もリリース当時は正直「ええ〜っ?」と思ったのですが(汗)、今聴くとなかなか味がありますね。
ライブDVDは本当に見てみたいですね。当時では希少なライブツアーをするビーイング系バンドでしたし、生演奏を是非映像作品として観てみたいものです。