inmyhouse 2009年5月13日発売。3年ぶりに発売された山崎まさよしのオリジナルアルバム。シングル「真夜中のBoon Boon」「Heart of Winter」「春も嵐も」収録の全13曲。

 前作「ADDRESS」あたりから、今までの内省的な世界観から一歩踏み出し、明るく元気良く(?)伸び伸びとした作風が増えてきたと思うのですが、今作はそれに加えて、キャッチコピーにもあるように彼の様々なルーツミュージック(ブルース、フォーク、ロックにR&B風まで)の引き出しを存分に開けた、多ジャンルが満載の一枚となっています。

 個人的には、今まで山崎まさよしの声質に合っているのは、アコギを軸に、生音を中心としたサウンドじゃないかな、と漠然と思っていました。それは「マイシューズ」や「深海魚」を聴くと確かにそうなのですが、意外にも「Greeting Melody」や「五月の雨」といった、打ち込み中心の曲でも彼の歌声は驚くほどマッチしているし、エレキギターが炸裂する久々のロックチューン「Exit」「ロンサムライダー」なども痛快。ナイーブなバラード曲の多い印象が世間的にはあると思いますが、このアルバムを聴けばそれだけでは語れない、山崎まさよしの懐の広さを感じることができると思います。
 ベストトラックはレゲエ調の「バビロンの住人」。

 初回限定盤は高音質SHM-CD仕様(オーガスタのアーティストって初回でこの仕様多いような…)。そして付属のDVDにはライブとPVが収録。「真夜中のBoon Boon」がなかなか面白い内容だと思います(笑)。