luckystar 2009年3月4日発売。まずアルバムジャケットで目を引いてしまいますが(笑)GOING UNDER GROUNDのメジャー通算7枚目のオリジナルアルバム。全14曲収録。

 バンド解散の危機を乗り越えて製作されたという前作「おやすみモンスター」から1年4ヶ月。前作は初期のバンドサウンドと、「h.o.p.s」以降から導入され始めた打ち込みサウンドとの調和に、様々な曲調が散りばめられたゴーイング史上の最高傑作(と筆者は思っています)でしたが、今作では前作で感じられた発展的な音楽性というよりは、彼らの原点(「かよわきエナジー」あたり)に立ち返ったかのような、ゴーイングの王道ロックサウンドが展開されるのが特徴でしょうか。

 先行シングル「いっしょに帰ろう」や、アルバムリード曲的な「世界の真ん中」「トーキョー・キャンバス」、ドラムス河野丈洋がメインを務める「ラストダンス」「アワーソウル」、センチメンタルな「夕」、ラスト前にインスト?と驚かされる(笑)「Twinkle」など、たっぷりとゴーイング節がアルバム1枚を埋め尽くしている・・・のですが、今作に関しては良くも悪くもその金太郎飴的な面が前面に出てきてしまった感があります。一曲一曲は、それぞれクオリティを保っていると思うのですが、これは!という飛び抜けて良いと感じた曲がなく(逆に悪い曲もないわけですが)、ちょっと平面的だな〜と感じてしまいました。前作があまりにメリハリ効きすぎていたからなのかもしれませんが・・・。

 なお、先日の日比谷野外音楽堂のライブにて、キーボードの伊藤洋一氏がバンドを脱退とのこと。インディーズ時代からずっと同じ5人のメンバーだったGOING UNDER GROUND。その五角形の一辺がまさか欠けてしまうとは思ってもみませんでした。今後は各自のソロを経て、来年再び活動を始めるという彼ら。果たして次はどんな音で勝負してくるのか、しばし待つこととします・・・。