remiobest 2009年3月9日発売。レミオロメン初のベストアルバム。デビューアルバム「朝顔」(2003年)から最新シングル「夢の蕾」(2009年)に至るまでのメジャー音源の中から14曲を選曲+新曲「Sakura」を収録。さらに山梨県限定バージョンでは山梨放送の2004年イメージソング「ラジオ」を特典CDに収録しています。

 メジャーデビューからもう6年。「朝顔」「ether」「HORIZON」「風のクロマ」と、アルバムをリリースするごとに移りゆく音楽性を1枚に凝縮。
 「3月9日」や「粉雪」、「太陽の下」「もっと遠くへ」といった代表的なシングル曲を収めている一方で、「ビールとプリン」「紙ふぶき」等のアルバムの中の隠れた名曲もピックアップ(選曲はメンバーによるものだそうです)と、レミオロメン初心者はまずこれを聴け!と言わんばかりの入門編と呼べるアルバムではないでしょうか。

 まあ欲を言ってしまうときりがないのですが、「アカシア」「モラトリアム」のような現在の彼らの音楽性と毛色の違うスリーピースロックナンバーや、バンドサウンド+キーボードの融合が見事に果たされた名曲(と私は思っています・笑)「蒼の世界」も収録してくれればなぁ・・・と思いましたが、まあそれは贅沢な願いでしょうかね(苦笑)。

 ・・・ところで、こうして一枚のCDで彼らの歴史を辿ってみると、やはり「最近の曲はストリングスが過剰だなぁ」と思ってしまうのが正直なところ。
 「粉雪」以降、「太陽の下」「もっと遠くへ」や「夢の蕾」のようなド派手にストリングスで盛り上がる曲が多いんですよねぇ^^;これらの曲が決して駄目というわけではなく管理人的にはむしろ好きなのですが、こういう曲調をシングルとして連発されると正直「こういうんじゃないアレンジの新曲聴きたいな」という思いが強くなってしまうわけで。
 ここ数年の音楽性に関してはプロデューサーである小林武史氏、そしてレミオロメンの両者に合意の上での意向だし、それを狙っていると思うのですが、昔からのリスナーがどんどん離れてしまっているのも事実なんですよね(セールスにもそれが如実に顕れているような)。
 そんな中、新曲「Sakura」や、このアルバムには収録されていませんが「風の工場」のアレンジを務めた皆川真人氏のポップロックに楽曲を仕上げる手腕は個人的に好きなので、今後はそちらの方面に動いてくれないかな、と思っております。

 なお、初回限定盤はDVD付。2006年夏の日本航空学園(山梨県)の滑走路で雨の中敢行された野外ライブの模様を完全収録しています。大ブレイクを果たした直後の彼らの活き活きとしたパフォーマンスを+1,000円ぐらいでバッチリ観られるのはお買い得(笑)。雨の影響で映像的には少々難があるものの、勢いに満ちたライブが楽しめます。